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資産運用の必要性

「貯蓄から投資へ」と言われていますが、資産運用の必要性についてお話ししたいと思います。

今、1000万円の現金を持っていたとします。利率0.1%の1年定期に預けたとしますと、1年後は税引き後8,000円の利息が受け取れます。しかし、日銀がインフレ率2%を目標に掲げて達成すると、今、1000万円の商品があったとしますと、1年後には1020万円になってしまいます。インフレによって、貯蓄で持っていた1000万円が、1年後には、192,000円価値が下がってしまった事になります。

そこで、このインフレリスクに対抗するために資産運用・投資が必要となるのです。

では、どのように投資をしたらよいでしょうか。ここで、代表的な4つの資産について見ていきたいと思います。

その前に、『債券』とは、国や地方公共団体、民間会社等が資金調達のために発行する「借用証書」のことを言います。債券を購入すると定期的に利息分の利子が入り、償還日になると額面金額を受け取ることができます。要するに、国や団体にお金を貸して、定期的に利子をもらい、借用期間満了になったら借金を返してもらうということです。

また、『株式』とは、株式会社が作られる時または資金が必要になった時、「株式を発行する」といいます。その会社に利益が出れば、その株式の保有数に応じて配当として、もうけの一部がもらえます。償還期間がないため、債券のように期間になれば額面金額を返してもらうことはできません。

国内債券・国内株式は日本国内の発行主体が国内で発行するもの。

外国債券は、払込や利金・償還金が外貨で行われる債券。

外国株式は、外国籍の企業が発行している株式。カントリーリスクや為替に影響される。

上の表をご覧ください。1990年から2014年の25年間の4つの資産の騰落率です。1990年バブル崩壊、2008年リーマンショック。この25年の間で、4つの資産が同時値下がりした年は1度もありません。逆に、4つの資産が同時値上がりした年は8回あります。このように4つの資産を分散して投資すれば、無難な運用成果が得られると言われています。この考え方が『分散投資』です。投資の格言に「1つのカゴにすべての卵を盛るな」、1つのカゴにすべて盛ってしまうと、落とした時すべて割れてしまう可能性がありますが、複数のカゴに分けておけば、1つは割れても残りのカゴがあるので全部割れてしまう危険性が低くなるということです。

 

また、下のグラフをご覧ください。

25年間4つの資産均等(各25%ずつ)に分散投資した場合、1989年度末を100とすると、2014年度末には約352に増えていることが分かります。

以上の事から、インフレリスクに対応するには資産運用がいかに必要か、また、分散投資有効性をお分かり頂けたと思います。

では、初めての方はどのように資産運用をしたらよいかは次回に。